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日本の防災・緊急時対応ガイド

避難所の場所の確認と利用方法

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年3月2日
避難所の場所の確認と利用方法

日本に住む外国人のための避難所完全ガイド。指定緊急避難場所と指定避難所の違い、最寄りの避難所の確認方法、避難警戒レベルの意味、持ち物リスト、避難所での生活ルールまで徹底解説。外国人居住者の約80%が避難所の場所を知らないという調査結果も。今すぐ確認して災害に備えましょう。

避難所の場所の確認と利用方法|外国人のための完全ガイド

日本は地震・台風・洪水などの自然災害が多い国です。災害が発生したとき、安全に身を守るために欠かせないのが避難所の存在です。しかし、外国人居住者の約80%が避難所の場所を知らないという調査結果があり、いざという時に大きなリスクとなっています。

この記事では、日本に住む外国人の方に向けて、避難所の探し方・種類の違い・利用時のルールまでわかりやすく解説します。事前に確認しておくことで、災害時に落ち着いて行動できるようになります。

指定緊急避難場所と指定避難所の違い

日本の避難施設には大きく分けて2種類あり、それぞれ目的が異なります。混同しやすいため、事前にしっかり理解しておきましょう。

項目指定緊急避難場所(ひなんばしょ)指定避難所(ひなんじょ)
目的災害の危険から一時的に逃げる場所災害後に一定期間生活する場所
場所の例公園、広場、高台学校の体育館、公民館、コミュニティセンター
滞在時間数時間程度数日〜数週間
提供されるもの基本的になし食料・水・毛布・トイレ等
対象災害地震、津波、洪水、土砂災害など災害種別ごとに指定全般的な災害

重要ポイント: 指定緊急避難場所は災害の種類によって異なります。例えば、津波の避難場所は高台ですが、地震の避難場所は広い公園や空き地です。自分の住んでいる地域のハザードマップで、災害の種類ごとの避難場所を確認してください。

地震が起きたときの行動マニュアルも合わせて確認しておくと、いざという時に迅速に行動できます。

避難所の場所を確認する方法

避難所の場所は、以下の方法で事前に調べておくことができます。災害が起きてから調べるのでは遅いため、今すぐ確認しておきましょう。

1. 国土地理院の指定避難場所データ

国土地理院のウェブサイトでは、全国の指定緊急避難場所と指定避難所のデータが地図上で確認できます。住所や現在地から最寄りの避難場所を検索できるため、非常に便利です。

2. 自治体のハザードマップ

各市区町村のホームページでは、洪水・土砂災害・津波などのハザードマップが公開されています。避難所の位置だけでなく、浸水想定区域や危険箇所も確認できます。内閣府の防災情報ページからも各地域の情報にアクセスできます。

3. 防災アプリの活用

スマートフォンの防災アプリを使えば、現在地から最寄りの避難所をすぐに検索できます。「Safety tips」アプリは多言語対応で、地震・津波・気象特別警報・噴火速報なども自動で通知してくれます。防災アプリとアラート通知の設定方法の記事で詳しく解説しています。

4. 近所の避難所標識

日本の街中には、避難所を示す緑色の標識(ピクトグラム)が設置されています。普段の散歩や通勤の際に、近くの避難所標識を意識して確認しておきましょう。

5. 地域の防災訓練への参加

多くの自治体では年に1〜2回防災訓練を実施しています。参加することで、実際の避難経路や避難所の場所を体で覚えることができます。外国人向けの説明がある訓練もありますので、自治体の広報誌やウェブサイトをチェックしてみてください。

避難警戒レベルと避難のタイミング

日本の避難情報は5段階の警戒レベルで発表されます。適切なタイミングで避難するために、各レベルの意味を理解しておきましょう。

警戒レベル状況とるべき行動
レベル1早期注意情報災害への心構えを高める
レベル2大雨・洪水注意報避難行動の確認をする
レベル3高齢者等避難高齢者・障害者・外国人などは避難開始
レベル4避難指示全員避難! 危険な場所から直ちに避難
レベル5緊急安全確保すでに災害が発生。命を守る行動を

外国人の方へ: レベル3の段階で避難を開始することをおすすめします。日本語での情報収集が難しい場合、状況の変化に気づくのが遅れる可能性があるためです。台風・大雨・洪水への備えと対策も事前に確認しておきましょう。

避難所の利用方法と持ち物

避難所を利用する際のルール

避難所は国籍に関係なく誰でも無料で利用できます。外国人だからといって断られることはありません。到着したら、受付で名前・住所・連絡先を記入します。日本語が難しい場合は、スマートフォンの翻訳アプリを活用しましょう。

避難所では以下のルールを守りましょう:

  • 静かに過ごす: 多くの人が不安な中で共同生活をしています
  • スペースを譲り合う: 限られた空間を全員で共有します
  • ゴミの分別: 日本のルールに従って分別してください
  • ペットの扱い: 原則としてペットは屋外または別室になります
  • 食料の配分: 配給は平等に行われます。個人で買い占めはしないでください

避難所に持っていくべき持ち物

避難所では食料・水・毛布などが提供されますが、十分な量が確保されるまでに時間がかかることがあります。防災グッズの準備リストと購入先を参考に、以下のものを事前に準備しておきましょう。

  • 在留カード・パスポート(コピーでも可)
  • 現金(停電時はATMやキャッシュレス決済が使えません)
  • スマートフォンと充電器・モバイルバッテリー
  • 常備薬・お薬手帳
  • 水と食料(最低3日分)
  • 着替えと防寒具
  • 大使館・領事館の連絡先メモ

外国人が避難所で困ること・対策

よくある困りごと

外国人の70%以上が災害に対する予防的行動ができていないと報告されています。避難所で特に困りやすいポイントとその対策を知っておきましょう。

1. 言葉の壁 避難所での案内やアナウンスは基本的に日本語です。災害時の多言語情報の入手方法を事前に確認し、翻訳アプリをオフラインでも使えるように設定しておきましょう。

2. 食事の問題 宗教上の理由やアレルギーで食べられないものがある場合、避難所のスタッフに事前に伝えましょう。「やさしい日本語」や翻訳アプリを使うと伝わりやすいです。

3. 文化の違いへの不安 土足禁止やお風呂のルールなど、日本特有の習慣に戸惑うことがあるかもしれません。周囲の人の行動を観察したり、わからないことは遠慮なく聞きましょう。

4. 情報の遅れ テレビやラジオの情報は日本語中心です。NHK WORLDや各自治体の多言語ページで情報収集してください。大阪府は14言語で防災情報を提供しています。

大規模災害時の多言語支援センター

大規模な災害が発生した場合、自治体では災害多言語支援センターが設置されます。ここでは通訳ボランティアや多言語での情報提供が行われ、避難所での生活をサポートしてくれます。緊急時の連絡先と相談窓口一覧も合わせて確認しておきましょう。

避難所以外の選択肢

避難所は多くの人で混雑するため、状況によっては他の選択肢も検討しましょう。

在宅避難

自宅の安全が確認でき、ライフラインが維持されている場合は、自宅にとどまる「在宅避難」も選択肢です。ただし、自治体に安否の報告を行い、必要な支援物資は避難所で受け取るようにしましょう。

親戚・知人宅への避難

安全な場所に住む知人や友人がいれば、そちらへ避難するのも有効です。事前にお互いの避難計画を共有しておくとスムーズです。

ホテル・旅館の利用

自治体によっては、ホテルや旅館を二次避難所として活用する場合があります。高齢者や障害者、小さな子ども連れの方が優先されることが多いです。

今すぐやるべき5つの準備

災害はいつ起きるかわかりません。以下の5つを今すぐ実行しましょう。

  1. 最寄りの避難所を3つ確認する国土地理院のサイトや自治体のハザードマップで確認
  2. 避難経路を実際に歩いてみる — 夜間でも通れるルートを確認
  3. 防災アプリをインストールする — Safety tips、Yahoo!防災速報などをダウンロード
  4. 防災グッズを準備する防災グッズの準備リストと購入先を参考に
  5. 家族や友人と避難計画を共有する — 集合場所と連絡方法を決めておく

日本の自然災害の種類と備え方ガイド日本の防災・緊急時対応ガイドも参考にして、万全の備えをしてください。

まとめ

日本の避難所は国籍を問わず誰でも無料で利用でき、食料・水・毛布などの基本的な生活物資が提供されます。しかし、避難所の場所を知らなければ、いざという時に命を守ることができません。

2019年の台風ハギビスでは約23万人が避難所に避難しました。このような大規模災害では、事前の準備が生死を分けることもあります。この記事を読んだ今日、ぜひ最寄りの避難所の場所を確認し、避難経路を実際に歩いてみてください。あなたの安全は、あなた自身の準備にかかっています。

参考リンク:

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、日本企業・外資系企業で11年の実務経験。外国人の日本生活情報を発信。

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