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日本の法律・トラブル対処完全ガイド

外国人が知っておくべき日本の重要な法律

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年3月2日
外国人が知っておくべき日本の重要な法律

日本で暮らす外国人が必ず知っておくべき重要な法律を徹底解説。入管法、労働基準法、税金、日常生活のルール、トラブル時の相談先まで、安心して日本で生活するために必要な法律知識をまとめました。在留資格や届出義務も網羅。

外国人が知っておくべき日本の重要な法律

日本で生活する外国人にとって、日本の法律を正しく理解することは安全で快適な生活を送るための基盤です。2024年末時点で日本の外国人居住者数は376万8,977人に達し、過去最高を更新しました(出典)。これだけ多くの外国人が日本で暮らす中、法律に関する知識不足がトラブルの原因となるケースも少なくありません。

この記事では、日本で暮らす外国人が必ず知っておくべき重要な法律を分野別に解説します。入管法から労働法、日常生活に関わるルールまで、実践的な情報をまとめました。

出入国管理及び難民認定法(入管法)の基本

日本での滞在を合法的に維持するために最も重要な法律が出入国管理及び難民認定法(入管法)です。この法律は外国人の入国・在留・退去に関する基本的なルールを定めています。

在留資格の種類と注意点

在留資格は大きく活動類型資格地位等類型資格(居住資格)の2種類に分けられます(参考)。活動類型資格は「技術・人文知識・国際業務」や「留学」など、日本で行う活動に基づくものです。地位等類型資格は「永住者」「日本人の配偶者等」など、身分関係に基づくものです。

在留資格で認められていない活動を行うことは違法行為です。例えば、留学ビザで資格外活動許可なくアルバイトをすることは入管法違反となります。

2024-2025年の入管法改正ポイント

技能実習制度(TITP)の廃止が2024年3月に発表され、新たに育成就労制度への移行が決まりました。また、2025年10月からは経営・管理ビザの投資要件が3,000万円に引き上げられるなど、大きな変更が進んでいます(詳細)。

在留資格や入管法について詳しくは、日本のビザ・在留資格完全ガイドをご参照ください。

労働関連法規:外国人労働者の権利と義務

日本で働く外国人にも、日本人と同じ労働法が適用されます。外国人労働者数は2024年末に230万人を突破し、日本の労働市場において欠かせない存在となっています(出典)。

労働基準法

労働基準法第3条は、使用者が労働者の国籍を理由として賃金や労働条件について差別的取扱いをすることを禁止しています(参考)。つまり、外国人であることを理由に給与を低くしたり、不利な労働条件を課すことは違法です。

項目内容違反時の罰則
労働時間1日8時間・週40時間が上限6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
残業代時間外労働は25%以上の割増賃金6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
最低賃金都道府県別に設定(2024年全国平均1,055円)50万円以下の罰金
有給休暇6ヶ月勤務で10日間付与6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
解雇予告30日前の予告または解雇予告手当6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
不法就労助長資格外の外国人を雇用3年以下の懲役・300万円以下の罰金

雇用保険・社会保険

外国人であっても、一定の条件を満たせば雇用保険や社会保険(健康保険・厚生年金)に加入する義務があります。パートタイムでも週20時間以上働く場合は雇用保険の対象となります。

日本の社会保険制度について詳しくは、日本の健康保険・医療制度ガイド日本の年金・社会保障制度ガイドをご覧ください。

住民登録と届出に関する法律

日本に90日以上滞在する外国人は、住んでいる市区町村の役所で住民登録をする義務があります。これは住民基本台帳法に基づく手続きです。

住民登録の義務

入国後14日以内に住所地の市区町村役場で転入届を提出する必要があります。届出を怠ると、20万円以下の罰金が科される可能性があります。引越しをした場合も同様に14日以内に届出が必要です。

在留カードの携帯義務

16歳以上の外国人は、常に在留カードを携帯する義務があります。在留カードを携帯していない場合、入管法違反として20万円以下の罰金が科せられることがあります。パスポートの携帯は必須ではありませんが、在留カードは常に持ち歩きましょう。

在留カードの返納など出国時の手続きについては、在留カードの返納方法と出国手続きで詳しく解説しています。

税金に関する法律

日本に居住する外国人は、所得税法や住民税に関する法律に基づき、適切に納税する義務があります。

所得税

日本の居住者(1年以上滞在する予定の方)は、全世界所得に対して課税されます。非居住者の場合は、日本国内で得た所得のみが課税対象です。

課税所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円超~330万円以下10%97,500円
330万円超~695万円以下20%427,500円
695万円超~900万円以下23%636,000円
900万円超~1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超~4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

住民税

住民税は前年の所得に基づいて計算され、1月1日時点で日本に住所がある場合に課税されます。税率は一律10%(都道府県民税4%+市区町村民税6%)です。年の途中で帰国する場合は、納税管理人を選任するか、出国前に精算する必要があります。

税金について詳しくは、日本の税金・確定申告完全ガイドをご参照ください。

日常生活に関わる法律とルール

日本では、日常生活のさまざまな場面で法律やルールが細かく定められています。知らずに違反してしまうことがないよう、代表的なものを確認しておきましょう。

自転車に関する法律

2024年11月から自転車の交通違反に対する罰則が強化されました。主な変更点は以下の通りです:

  • ながらスマホ運転:6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金
  • 酒酔い運転:5年以下の懲役または100万円以下の罰金
  • イヤホン着用での走行:5万円以下の罰金の対象になる場合あり
  • 無灯火運転:5万円以下の罰金

自転車保険の加入も多くの自治体で義務化されています。

ゴミの分別と廃棄物処理法

日本では自治体ごとに厳格なゴミの分別ルールが定められています。不法投棄は廃棄物処理法により、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金(法人の場合は3億円以下)という重い罰則が科されます。

ゴミ分別のルールについては、日本のゴミ分別・生活ルール完全ガイドで詳しく解説しています。

騒音に関する法律

日本の住宅環境では騒音問題が近隣トラブルの大きな原因となります。多くの自治体では騒音規制条例が定められており、深夜(通常22時~翌6時)の騒音は特に厳しく規制されています。賃貸契約においても騒音に関する規定が設けられていることが一般的です。

刑法上の注意すべきポイント

日本の刑法には、外国人が特に注意すべき規定があります。他国では合法であっても、日本では違法となる行為があるため確認が重要です。

薬物関連法

日本の薬物規制は世界的に見ても非常に厳格です。大麻は2024年12月の法改正により「大麻草の栽培の規制に関する法律」が施行され、引き続き厳しく規制されています。所持・使用・譲渡は刑事罰の対象となり、外国人の場合は退去強制(強制送還)の対象にもなります。

銃刀法

日本では銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)により、銃器や刃物の所持が厳しく規制されています。刃渡り6cm以上の刃物を正当な理由なく携帯することは違法です。キャンプ用のナイフなども、使用目的がない状態での携帯は違反となります。

盗撮・のぞき行為

2023年に施行された撮影罪(性的姿態等撮影罪)により、盗撮行為は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科されます。電車内やエスカレーターなどでの盗撮は厳しく取り締まられています。

賃貸・不動産に関する法律

日本で住居を借りる際には、借地借家法や消費者契約法が適用されます。

賃貸契約の法的保護

借地借家法により、借主(テナント)は一定の法的保護を受けます。家主が契約を更新拒絶する場合には「正当事由」が必要であり、外国人であることを理由とした入居拒否は不当な差別にあたる可能性があります。

敷金の返還

退去時の敷金返還については、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に基づき、通常の使用による経年劣化は借主の負担ではないとされています。不当に敷金が返還されない場合は、消費生活センターや法テラスに相談できます。

賃貸契約について詳しくは、日本の賃貸契約・不動産詳細ガイドをご覧ください。

トラブル時の相談先と法的支援

法的なトラブルに直面した場合、外国人が利用できる相談窓口が複数あります。

相談先対応内容連絡先
法テラス(日本司法支援センター)法律相談・弁護士紹介0570-078377(多言語対応)
外国人総合相談センター在留資格・生活相談0570-013904
労働基準監督署労働問題全般各地域の監督署へ
入国管理局相談センター入管関連の手続き0570-013904
消費生活センター消費者トラブル188(消費者ホットライン)
警察(緊急時)犯罪・事故110
救急・消防医療・火事119

法テラスでは、一定の収入要件を満たせば無料で法律相談を受けることができます。多言語対応のサービスも充実しており、英語・中国語・ポルトガル語・スペイン語・ベトナム語などで相談可能です。

日本での法的トラブル対処については、日本の法律・トラブル対処完全ガイドも併せてご確認ください。

まとめ:法律を知ることが安心な生活の第一歩

日本で暮らす外国人にとって、法律の知識は自分自身を守るための最も重要なツールです。入管法による在留資格の管理、労働基準法による労働者としての権利保護、そして日常生活に関わる各種法律やルールを正しく理解しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

日本は2028年度までに約123万人の外国人労働者の受入れを計画しており(出典)、外国人を取り巻く法制度は今後も変化が続くでしょう。法改正の動向にも注目しながら、安心・安全な日本生活を送りましょう。

困ったことがあれば一人で悩まず、上記の相談窓口を積極的に活用してください。多言語対応のサービスも増えており、言葉の壁を感じることなく相談できる環境が整いつつあります。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、日本企業・外資系企業で11年の実務経験。外国人の日本生活情報を発信。

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