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日本の電子マネーの種類と選び方ガイド

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年3月2日
日本の電子マネーの種類と選び方ガイド

日本で暮らす外国人向けに、Suica・PayPay・nanaco・WAONなど主要な電子マネーの種類を徹底比較。ポイント還元率や使い方、選び方のポイントを詳しく解説します。交通系IC・QRコード決済・流通系電子マネーの違いがわかる完全ガイドです。

日本の電子マネーの種類と選び方ガイド|外国人が知っておくべきキャッシュレス決済の基礎知識

日本で暮らす外国人にとって、電子マネーは日常生活を便利にする重要なツールです。2024年には日本のキャッシュレス決済比率が42.8%に達し、政府が掲げていた40%の目標を前倒しで達成しました。コンビニや電車、スーパーなど、あらゆる場面で電子マネーが使える時代になっています。

しかし、日本の電子マネーは種類が多く、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いでしょう。この記事では、日本で使える主要な電子マネーの種類を整理し、外国人のライフスタイルに合った選び方のポイントを詳しく解説します。日本の銀行口座・金融サービス完全ガイドと合わせてお読みいただくと、お金の管理がよりスムーズになります。

日本の電子マネーとは?基本的な仕組みを理解しよう

電子マネーとは、現金の代わりにデジタルデータでお金のやり取りをする決済手段です。日本では大きく分けて「プリペイド型(前払い)」「ポストペイ型(後払い)」「デビット型(即時払い)」の3つの支払い方式があります。

プリペイド型は事前にチャージ(入金)して使う方式で、SuicaやPASMO、nanacoなどが代表的です。使いすぎを防ぎやすく、初めて電子マネーを使う方にも安心です。ポストペイ型はQUICPayやiDのようにクレジットカードと紐づけて後から支払う方式で、チャージの手間がありません。デビット型は銀行口座から即時引き落とされる方式です。

また、支払い方法も「非接触IC型」と「QRコード型」に分かれます。非接触IC型はカードやスマホをかざすだけで支払いが完了し、QRコード型はスマホ画面のコードを読み取って決済します。それぞれの特徴を理解しておくことが、自分に合った電子マネー選びの第一歩です。

交通系電子マネー|Suica・PASMOで電車もお買い物も便利に

日本で最も身近な電子マネーのひとつが、交通系ICカードです。代表的なSuicaとPASMOは、電車やバスの乗車だけでなく、コンビニやスーパー、自動販売機での買い物にも使えます。

SuicaはJR東日本が発行する交通系ICカードで、全国の主要な交通機関で相互利用が可能です。紛失した場合も再発行ができ、チャージ残額が保証される点が大きな魅力です。Apple PayやGoogle Payに対応したモバイルSuicaなら、スマートフォンだけで改札を通過でき、カードを持ち歩く必要がありません。

PASMOは関東の私鉄・バス事業者が発行していますが、Suicaと同じく全国の交通系ICカードエリアで使えます。外国人にとっては、日本の交通・移動手段完全ガイドでも紹介しているように、毎日の通勤・通学に欠かせない存在です。

交通系ICカードのメリットは、チャージが簡単で利用範囲が広いことです。駅の券売機やコンビニのレジでチャージでき、少額決済にも適しています。ただし、ポイント還元率はJRE POINTに登録しないと得られないなど、ポイント面では他の電子マネーに劣る場合があります。

QRコード決済|PayPay・楽天Pay・d払いの比較

近年急成長しているのが、スマートフォンを使ったQRコード決済です。2025年1月の調査によると、QRコード決済ではPayPayが65.1%のシェアを占め、楽天Payが36%、d払いが28.6%と続いています。

サービス名シェア率加盟店数ポイント還元率外国人対応特徴
PayPay65.1%220万店舗以上0.5〜1.5%△(日本語中心)最大の加盟店ネットワーク、Alipay提携
楽天Pay36%500万箇所以上1.0〜1.5%楽天ポイントと連携、楽天カードで還元率アップ
d払い28.6%対応店舗多数0.5〜1.0%×dポイントが貯まる、ドコモユーザー向け
LINE Pay対応店舗多数0〜1.0%○(多言語対応)LINEアプリから利用可能

PayPayは加盟店が全国220万店舗以上と圧倒的なネットワークを持ち、個人経営の小さなお店でも使える場合が多いです。また、中国のAlipay、香港のAlipay HK、韓国のKakao Payと提携しているため、これらのサービスを母国で使っている外国人は日本でもスムーズに決済できます。

楽天Payは楽天ポイントとの連携が強みで、日本での買い物・消費者ガイドでも紹介しているように、楽天市場でのオンラインショッピングと組み合わせるとポイントが効率的に貯まります。

流通系電子マネー|nanaco・WAON・楽天Edyでお買い物がお得に

スーパーやコンビニでの買い物が多い方には、流通系電子マネーがおすすめです。特定の店舗でのポイント還元が高く、普段使いでお得にポイントを貯められます。

nanacoはセブン&アイグループが発行する電子マネーで、セブン-イレブンやイトーヨーカドーでの利用でポイントが貯まります。税金や公共料金の支払いにも対応しているため、日本の税金・確定申告完全ガイドで紹介している住民税の支払いなどにも活用できます。

WAONはイオングループの電子マネーで、イオンカードセレクトと組み合わせると1.5%の高い還元率を実現できます。さらに毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」では5%オフになるため、まとめ買いに最適です。

楽天Edyはコンビニやドラッグストア、家電量販店など幅広い店舗で使えます。楽天ポイントカードとの併用で、ポイントの二重取りが可能なのも魅力です。

電子マネー発行元主な利用場所ポイント還元率おすすめの人
nanacoセブン&アイセブン-イレブン、イトーヨーカドー0.5〜1.0%コンビニをよく使う人
WAONイオンイオン、マックスバリュ、ミニストップ0.5〜1.5%イオン系列でよく買い物する人
楽天Edy楽天コンビニ、ドラッグストア、家電量販店0.5%楽天ポイントを貯めたい人

ポストペイ型電子マネー|QUICPay・iDはチャージ不要で便利

チャージの手間を省きたい方には、ポストペイ型(後払い式)の電子マネーが便利です。クレジットカードと紐づけて使うため、事前チャージが不要で、残高を気にせず支払いができます。

QUICPayは最大2.5%という高い還元率が魅力です。JCBカードWとの組み合わせでは、セブン-イレブンやスターバックスなどの対象店舗で高還元を受けられます。Apple PayやGoogle Payに対応しており、スマホをかざすだけで決済完了です。

iDはNTTドコモが運営するポストペイ型電子マネーで、全国約200万店舗で利用可能です。dカードとの相性が良く、ドコモの携帯電話を契約している外国人には特におすすめです。日本の携帯電話・インターネット完全ガイドでドコモを選んだ方は、ぜひiDの利用も検討してみてください。

ポストペイ型の注意点として、クレジットカードの審査が必要なことが挙げられます。外国人の場合、在留カードの在留期間やクレジットヒストリーによっては審査に通りにくいケースもあるため、まずは銀行口座の開設とクレジットカードの取得を先に済ませておくことをおすすめします。

外国人が電子マネーを選ぶ際の5つのポイント

日本で暮らす外国人が自分に合った電子マネーを選ぶために、以下の5つのポイントを確認しましょう。

1. 生活圏で使える場所が多いか 自宅や職場の近くにあるコンビニ、スーパー、レストランで使えるかが最も重要です。地方に住んでいる場合は、対応している店舗が限られる場合があるため、事前に確認しましょう。

2. 通勤・通学で電車やバスを使うか 毎日電車に乗る方は、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードが必須です。定期券機能も搭載できるため、1枚で通勤・通学と買い物の両方に対応できます。

3. ポイント還元率と使いやすさ 電子マネーのポイント還元率は0.5〜2%程度と幅があります。よく利用する店舗のポイントプログラムに合ったものを選ぶと、効率的にポイントを貯められます。

4. スマホ対応・アプリの使いやすさ 外国人にとっては、アプリが英語対応しているかも大切なポイントです。PayPayやLINE Payなどは日本語中心のインターフェースであることが多いため、日本語にまだ不慣れな方は注意が必要です。

5. 複数の電子マネーを使い分ける 日本では複数の電子マネーを併用するのが一般的です。たとえば、通勤にはSuica、コンビニにはnanaco、大きな買い物にはQUICPayというように、場面に応じて使い分けることで最大限のメリットを得られます。

電子マネーの登録・チャージ方法と注意点

外国人が電子マネーを始める際の一般的な流れを説明します。

カード型の場合:

  1. 駅の券売機やコンビニでカードを購入(Suica・PASMOは500円のデポジットが必要)
  2. 現金やクレジットカードでチャージ
  3. 店頭の端末にかざして決済

スマホアプリの場合:

  1. App StoreまたはGoogle Playからアプリをダウンロード
  2. 個人情報を登録(在留カードの情報が必要な場合あり)
  3. 銀行口座やクレジットカードを連携してチャージ
  4. スマホをかざして、またはQRコードを表示して決済

注意点として、外国人が一部の電子マネーを利用する際には永住許可を受けている方が対象となるサービスもあります。また、本人確認(KYC)の手続きが必要な場合、在留カードやパスポートの提示を求められることがあります。

チャージ上限額は電子マネーによって異なりますが、多くの場合5万円が上限です。高額な買い物にはクレジットカードの方が適している場合もあるため、状況に応じて使い分けましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 日本語が読めなくても電子マネーは使えますか? カード型のSuicaやPASMOは、タッチするだけで使えるため日本語が読めなくても問題ありません。スマホアプリの場合は、初期設定時に日本語の理解が必要になることがありますが、LIVE JAPANなどの外国人向けガイドを参考にすれば設定できます。

Q. 帰国する際にチャージ残高はどうなりますか? Suica・PASMOは駅の窓口で払い戻しが可能です(手数料220円がかかります)。電子マネーの残高を使い切ってから帰国するか、払い戻し手続きを行いましょう。

Q. 現金とキャッシュレス、どちらが便利ですか? 日本ではまだ50%以上の決済が現金で行われています。特に小さな個人商店や一部の飲食店では現金のみの場合もあるため、電子マネーと現金の両方を持ち歩くことをおすすめします。

まとめ|自分のライフスタイルに合った電子マネーを選ぼう

日本の電子マネーは種類が豊富で、それぞれに特色があります。外国人が最初に持つべき電子マネーとしては、以下の組み合わせがおすすめです。

  • まず1枚目:Suica(またはPASMO)— 交通機関と日常の少額決済に
  • 2枚目:PayPay — 加盟店の多さとキャンペーンのお得さで
  • 3枚目:WAON またはnanaco — よく使うスーパーやコンビニに合わせて

電子マネーを上手に活用することで、日本での生活がより便利でお得になります。日本の銀行口座・金融サービス完全ガイドも参考にして、自分に最適なお金の管理方法を見つけてください。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、日本企業・外資系企業で11年の実務経験。外国人の日本生活情報を発信。

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