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日本の交通・移動手段完全ガイド

格安航空会社(LCC)で国内旅行を楽しむ

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年3月2日
格安航空会社(LCC)で国内旅行を楽しむ

日本在住の外国人向けにLCC(格安航空会社)を使った国内旅行の完全ガイド。ピーチ・ジェットスター・スプリングジャパンの3社徹底比較、メリット・デメリット、節約のコツ7選、おすすめの国内旅行先、予約時の注意点まで詳しく解説します。セール情報の活用法や荷物の制限についても紹介。

格安航空会社(LCC)で国内旅行を楽しむ|外国人のための完全ガイド

日本で暮らす外国人にとって、国内旅行は日本文化をより深く理解するための素晴らしい機会です。しかし、新幹線や大手航空会社の料金は決して安くありません。そこで注目したいのが、格安航空会社(LCC:Low Cost Carrier)です。LCCを上手に活用すれば、東京から沖縄まで片道5,000円台で移動することも夢ではありません。2023年度の国内旅客数は2019年比2.9%増と回復しており、LCCの利用者も年々増加しています。この記事では、日本在住の外国人の方に向けて、LCCの基本知識から賢い使い方まで徹底解説します。

LCCとは?大手航空会社との違い

LCC(Low Cost Carrier)とは、運航コストを徹底的に削減することで、従来の航空会社よりも大幅に安い運賃を実現している航空会社のことです。日本語では「格安航空会社」と呼ばれています。

大手航空会社(ANA・JAL)とLCCの最大の違いはサービスの考え方にあります。大手航空会社は機内食、預け荷物、座席指定などが運賃に含まれていますが、LCCではこれらのサービスがすべて別料金(オプション)となっています。つまり、必要なサービスだけを選んで支払うことで、運賃を最小限に抑えられる仕組みです。

LCCが安い理由は主に以下の通りです:

  • 機材の統一:同じ機種(主にエアバスA320)に統一し、整備・訓練コストを削減
  • 座席数の増加:座席の間隔を狭め、1機あたりの搭乗者数を増やす
  • 有料サービス:機内食、荷物、座席指定を有料化
  • オンライン販売中心:旅行代理店を通さず、自社サイトでの直接販売が中心
  • 短い折り返し時間:空港での駐機時間を短くして稼働率を上げる

LCCは大手航空会社より20%〜50%安い航空券を提供しており、特にセール時には片道1,000円台という驚きの価格が登場することもあります。LCCの安さの秘密について詳しくはこちらをご覧ください。

日本国内のLCC3社を徹底比較

現在、日本国内線で運航しているLCCはピーチ(Peach)ジェットスター・ジャパン(Jetstar Japan)スプリング・ジャパン(Spring Japan)の3社です。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

項目ピーチ(Peach)ジェットスター・ジャパンスプリング・ジャパン
親会社ANAホールディングスカンタス・JAL・三菱商事春秋航空・JAL
拠点空港関西国際空港成田国際空港成田国際空港
国内路線数約30路線(国内最多)約20路線3路線(札幌・広島・佐賀)
最安運賃片道2,990円〜片道3,490円〜片道2,980円〜
手荷物制限7kg×2個まで無料7kgまで無料7kgまで無料
預け荷物有料(1,600円〜)有料(1,850円〜)有料(1,500円〜)
座席間隔約74cm約74cm約74cm
英語対応◎(ウェブ・機内)◎(ウェブ・機内)△(一部対応)
特徴セール頻度が高い最低価格保証あり路線数が少ないが安い

ピーチ(Peach Aviation)

ピーチは国内LCCで最も路線数が多く、関西国際空港を拠点に全国各地へ就航しています。ANAホールディングス傘下のため、安全性と信頼性の面で高い評価を得ています。ほぼ毎月セールを開催しており、「弾丸往復運賃」(往復7,600円〜)など独自のお得なプランも魅力です。外国人旅行者にも人気が高く、英語対応のウェブサイトも充実しています。

ジェットスター・ジャパン(Jetstar Japan)

ジェットスターは成田空港を拠点に、札幌・福岡・那覇・関西・大分・松山など全国に路線を展開しています。他社より10%安い最低価格保証を掲げており、もし他のLCCの方が安い場合は差額の10%を返金してくれます。また、オーストラリアのカンタスグループが母体のため、国際的なサービス基準で運航されています。

スプリング・ジャパン(Spring Japan)

スプリング・ジャパンは中国最大のLCC「春秋航空」グループとJALの共同出資で設立されました。国内線は札幌(新千歳)・広島・佐賀の3路線と限定的ですが、セール時には片道2,980円〜という破格の運賃が登場します。路線が合えば非常にお得な選択肢です。

各社の詳細な比較はスカイスキャナーの国内LCC比較ページでも確認できます。

LCCのメリットとデメリット

LCCを利用する前に、メリットとデメリットをしっかり理解しておくことが大切です。

メリット

  1. 圧倒的な安さ:大手航空会社の半額以下で飛べることが多い
  2. 片道購入が可能:往復割引に縛られず、片道から気軽に予約できる
  3. セールが頻繁:各社が定期的にセールを開催し、驚きの価格が登場
  4. 新幹線より安い場合も:東京-大阪間で新幹線(約14,000円)よりLCC(3,000円〜)の方が大幅に安い
  5. 時間の節約:東京-福岡など長距離は、新幹線(5時間)よりLCC(2時間)の方が速い

デメリット

  1. 預け荷物が有料:スーツケースを預ける場合、1,500〜3,000円の追加料金が必要
  2. 座席が狭い:座席の前後間隔が約74cmと、大手航空会社(約79cm)より狭い
  3. 機内サービスが有料:飲み物や食べ物はすべて有料(300円〜)
  4. チェックイン締め切りが早い:出発の30〜35分前にチェックインが締め切られる(大手は20分前)
  5. 遅延・欠航時の補償が少ない:ホテル代や食事代の補償がない場合がある
  6. 空港アクセスの問題:成田空港発着のLCCは、空港までの交通費(片道1,000〜3,000円)が余計にかかる

デメリットを事前に把握していれば対策可能です。LCCの注意点の詳細はHISのガイドも参考にしてください。

LCCで賢く節約するための7つのコツ

LCCを最大限活用するためのテクニックを紹介します。

1. セール情報をこまめにチェック

各LCCは月に1〜2回のペースでセールを実施しています。ピーチは公式アプリ、ジェットスターはメールマガジンでセール情報を配信しています。SNS(Twitter/X)で「Peach セール」「ジェットスター セール」と検索するのも効果的です。

2. 早期予約で最安値を確保

LCCの運賃は予約が早いほど安くなります。2〜3ヶ月前の予約が最もお得で、直前予約は大手航空会社とほぼ同じ料金になることもあります。

3. 繁忙期を避ける

以下の期間は航空券が高騰するため、できるだけ避けましょう:

  • 年末年始(12月28日〜1月5日)
  • 春休み(3月下旬〜4月上旬)
  • ゴールデンウィーク(4月29日〜5月5日)
  • お盆(8月10日〜16日)
  • 3連休(月曜祝日を含む週末)

平日の火曜日〜木曜日が最も安い傾向にあります。

4. 荷物を最小限にする

LCCで最もコストがかかるのが預け荷物です。機内持ち込み手荷物(7kg以内)で収まるようにパッキングすれば、大幅な節約になります。圧縮袋やパッキングキューブを活用しましょう。

5. 比較サイトを活用する

トラベルコスカイスキャナーなどの比較サイトを使えば、複数のLCCの運賃を一括で比較できます。同じ路線でも航空会社によって数千円の差があることも珍しくありません。

6. 空港アクセスも計算に入れる

LCCの多くは成田空港発着です。東京都心からのアクセスコストも考慮しましょう。バスを利用すれば片道1,000〜1,300円と比較的安く移動できます。

7. クレジットカードのポイントを活用

航空会社提携クレジットカードやポイントサイトを経由して予約すれば、ポイントが貯まります。貯まったポイントは次回の航空券購入やマイルに交換できます。

外国人がLCCを利用する際の注意点

日本在住の外国人がLCCを利用する際に、特に気をつけたいポイントがあります。

予約時の名前は在留カードと統一

航空券の予約時には、在留カードやパスポートと同じ名前(ローマ字)で予約しましょう。名前が一致しないと搭乗拒否される場合があります。ミドルネームの扱いも航空会社によって異なるため、事前に確認が必要です。

身分証明書を忘れずに

国内線でも搭乗時に身分証明書の提示が求められる場合があります。外国人の場合は在留カードまたはパスポートを必ず携帯しましょう。日本の運転免許証でも代用可能です。日本のビザ・在留資格の詳細はこちらで確認できます。

英語対応の確認

LCC各社の英語対応レベルは異なります。ピーチとジェットスターは英語の予約サイトがありますが、スプリング・ジャパンは日本語のみの場合が多いです。空港のカウンターでは簡単な英語は通じますが、複雑な手続きは日本語が必要になることもあります。日本語の学習方法を少しでも身につけておくと安心です。

オンラインチェックインの活用

空港カウンターでのチェックインは混雑することがあります。出発前にスマートフォンでオンラインチェックインを済ませておくと、空港ではスムーズに搭乗口へ向かえます。各社の公式アプリをダウンロードしておくことをおすすめします。日本のスマートフォン・インターネット環境についてはこちらもご参照ください。

LCCで行くおすすめの国内旅行先

LCCを使えば、気軽に日本全国を旅行できます。外国人に特におすすめの旅行先を紹介します。

路線片道目安価格おすすめポイント利用可能なLCC
東京→沖縄(那覇)5,000〜15,000円ビーチ・首里城・美ら海水族館ピーチ、ジェットスター
東京→札幌(新千歳)4,000〜12,000円雪まつり・温泉・海鮮ピーチ、ジェットスター、スプリング
大阪→福岡3,000〜8,000円博多ラーメン・太宰府天満宮ピーチ、ジェットスター
東京→大阪(関西)3,000〜10,000円大阪城・道頓堀・京都ピーチ、ジェットスター
大阪→沖縄(那覇)4,000〜12,000円リゾート・ダイビングピーチ、ジェットスター

沖縄は日本にいながらリゾート気分を味わえる人気の目的地です。冬でも温暖な気候で、本州とは全く異なる独自の文化や料理を楽しめます。北海道は冬のスキーや温泉、夏の大自然が魅力で、日本の食文化の中でも特に海鮮が有名です。

日本国内の航空路線の詳細はjapan-guide.comでも確認できます。

LCCと他の交通手段の比較

国内旅行では、LCC以外にも新幹線や高速バスなどの選択肢があります。それぞれの特徴を比較してみましょう。

項目LCC新幹線高速バス
東京-大阪 料金3,000〜10,000円約14,000円約3,000〜5,000円
東京-大阪 所要時間約1.5時間(+空港移動)約2.5時間約8時間
予約の柔軟性△(変更に手数料)◎(自由席は予約不要)
荷物の制限7kg制限あり制限なし制限少ない
定時性△(天候影響あり)◎(99%以上の定時運行)
総合コスパ◎(安さ重視なら最適)○(便利さと速さ)◎(夜行なら宿泊費節約)

LCCがおすすめの場合:長距離移動(東京-沖縄、東京-札幌など)、荷物が少ない場合、早めに計画できる場合

新幹線がおすすめの場合:中距離移動(東京-大阪、東京-名古屋など)、荷物が多い場合、当日の予定変更がありうる場合

日本の交通手段全般についてはこちらもご覧ください。

まとめ:LCCで日本全国を旅しよう

格安航空会社(LCC)は、日本在住の外国人にとって国内旅行をもっと身近にしてくれる素晴らしい選択肢です。ピーチ、ジェットスター、スプリング・ジャパンの3社から自分のニーズに合った航空会社を選び、セール情報をチェックし、荷物を最小限にすることで、驚くほど安く日本各地を訪れることができます。

LCCを活用するポイントをおさらいしましょう:

  • 早めに予約して最安運賃を確保する
  • 繁忙期を避け、平日を狙う
  • 荷物を7kg以内に収めて追加料金を避ける
  • 比較サイトで最安値を見つける
  • 在留カード・パスポートを必ず持参する

日本は北海道から沖縄まで、四季折々の美しい風景と多様な文化が楽しめる国です。LCCを賢く使って、まだ訪れたことのない日本の魅力を発見してください。日本の銀行口座でクレジットカードを作っておけば、オンライン予約もスムーズです。素敵な旅をお楽しみください!

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、日本企業・外資系企業で11年の実務経験。外国人の日本生活情報を発信。

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